一休のひらめきを御贔屓くださるみなさまへ
もしかしたら「前庭神経炎」を調べてたどり着いたあなたさまへ
こんにちは。
一休のひらめき 円山カヲリです。
そうなんです!元気しか取り柄がない、この円山が!(笑)
齢五十を手前にして、なんと人生初の「入院」を体験いたしました。
その名も「前庭神経炎」。
さてさて、この名を聞いたことがある方は、いらっしゃいますでしょうか?!
円山、4月某日、東京メトロ日本橋地下鉄駅構内で、突然、激しい360度回転のめまいと吐き気に襲われ、その場で、パタンと倒れ込んでしまいました。どのくらい突然で、急だったかというと、倒れる10分前に、30分後に始まるプライベートレッスンのジムを嬉々として電話予約をしているという状況から判断していただければ、と思います。
つまり、「前庭神経炎」で意識なく倒れる事前の予兆は、全くと言っていいほど、なかったということです。
ただ、よくよく振り返ってみると、前日のお昼頃に、一度、貧血気味かな、という感じで、一瞬クラっとする事象がなくはなかったのですが、月経周期と重なっていたため、このくらいは普通にあり得ることだなと認識しておりました。
構内で、倒れる直前、私の場合は、意識は本当に若干残っていて、一瞬、「ああ急性の脳梗塞かな、このまま死ぬかもな」と思いました。
倒れた瞬間が、もし、階段を下る途中だったり、(下りきった直後でした)倒れた場所が、通路の狭いところで、線路側への転倒だったり(構内の中央でした)、少しでも打ち所が悪ければ、今こうしてブログを書いていることはなかったかもしれません。セラピスト人生はおろか、この世にも、もう、いなかったかもしれません。生と死は、常に隣りあわせです。いつ何時も。
私の場合、本当に、おかげさまで、というしかないのですが、(長い場合に1ヵ月以上の入院や、後遺症が出る方もいらっしゃるそう)重度だったにもかかわらず、担当のお医者様もびっくりされるほどのスピード回復・完治で、(4日間しか入院しなかったのでした・・・)6日目にはサロンワークに戻ることができました。
医療従事者の方々、そうして励ましてくださったお客様、また入院中には円山に代わりサロンを支えてくれたトップセラピストのこう・田中の二人には、感謝しかありません。本当にありがとうございます。そうして、何よりも入院期間中にご予約をくださっていたみなさま、キャンセル・セラピスト交代・お日にち変更等で、大変にご迷惑をおかけしてしまいましたこと、心からお詫び申し上げます。快く、お引き受けくださいましたみなさまに、感謝の念でいっぱいです。
本ブログでは、「前庭神経炎」とは何か?(脳、自律神経など、まさに、円山のかかわっている普段のお仕事に直結することがたくさんあることもちろんのこと)備忘録を兼ねて、また、突如「前庭神経炎」になられた方々が、決して不安にならないように、希望のもとに、治療に励まれますように、お役立てできる内容でお届け致します。
なお、以下、「前庭神経炎」に関する記載はいずれも、円山の入院先であった、JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長の石井正則先生のご著書『ストレスマネジメントでめまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本』が典拠となります。
石井正則先生には、回診時にもお世話になり、また、直接担当くださった阿部桐士先生は、入院中も常に優しく気にかけてくださり、丁寧に状況を説明くださり、本当に感謝しかありません。看護師様、お食事担当者様、お掃除の方、受付の方、検査の方、みなさんが、コロナ禍という非常事態で大変な時期に、まさに神様のように、愛を持って接してくださったことに、感銘を受け、病気の辛さよりも、そのことに感動して涙が出てしまいました。何度お礼をしてもしたりない思いでいっぱいです。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございます。
「前庭神経炎とは?」
内耳と脳をつなぐ神経の炎症が原因!!
前庭神経炎は、他のめまいに比べてめまいの持続時間が長いのが特徴です。
1日中、回転性のめまいや吐き気が続き、それが数日間続きます。
ひどいめまいが治まっても、軽いめまい感が数ヶ月も続くことがあり、なかなかすっきり治りません。
この間、耳鳴りや難聴はありません。
「前庭神経炎」は、内耳と脳をつなぐ前庭神経に炎症が起こる病気です。
前庭神経炎は、三半規管や耳石器のが感じ取った姿勢の情報を脳に伝える機能があり、私たちが姿勢を保つために重要な部分です。
そのため、ここに炎症が起こるとめまいが起きるのです。
『ストレスマネジメントでめまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本』102頁
円山の場合は、かなり激しいめまい(立っていられない、嘔吐する)は約3日間ほど続きました。
しかし、初見が良かったおかげと思います、発症から5日目である入院4日目には、軽いふらつきにまで回復し退院。6日目には、ほぼ正常通りに戻りました。7日目には、いただいたお薬のピレチア錠がかなり効いて、とにかく眠かったのですが、8日目には、完全回復となりました。
ちなみに、いただいたお薬は以下の通りでした。
・ピレチア錠(5㎎)
・ベタヒスチンメシル酸塩錠12㎎「日医工」
・アデホスコーワ顆粒10%
・メチコバール錠500ug
・メトクロプラミド錠5㎎
実は、構内で倒れた後、初めて、連絡したのは、神楽坂のとある脳神経内科(年に数回おこる偏頭痛でお世話になっている)だったのですが、脳神経担当の先生が不在だったため、東京都の病院紹介サービス「ひまわり」に電話するように勧めてくださいました。
ひまわりは、こちら。https://www.himawari.metro.tokyo.jp/qq13/qqport/tomintop/
オンラインでの検索が充実しています。私の場合は、とてもスマホやPC画面を見られる状況ではなかったため、即、電話対応をしてくださいました。「どこに住んでいるのか」「どんな症状か」を電話口でお伝えすると、該当するお医者さんがいる病院をアサインしてくださいます。
今回、これは本当に便利なサービスだなぁ、緊急ではない場合だったら、ネットでゆっくり調べることも可能だな、と思いました。都内にお住まいの方は、一度「ひまわり」をチェックしていただくと良いと思います。
円山が「ひまわり」で電話アサインされたのが、新宿区の耳鼻いんこう科 みみ・はな・のど神楽坂クリニックでした。ラッキーなことに、たまたま予約と予約の空き時間の合間ということで、電話後、院長の小池千秋先生に、30分で診ていただくことになりました。自力で歩くことができかねている円山を見て、2・3の問診と目の動きのチェック検査(発熱は無し)でおそらく3分もかからずに、
「左・前庭神経炎ですね。JCHO東京新宿メディカルセンターに紹介状を書きますので、すぐに診てもらってください。この状況ではこのまま入院ですから、どなたかについてもらって、準備してくださいね」と結論を出してくださいました。プロのお仕事。本当に凄い。素敵な女医様。。。と、ふらふらしながら感動です。
で、前庭神経炎!?
「前庭神経炎はね、ある意味、交通事故みたいものなのよ。耳と脳を繋ぐところの炎症で、誰にでも起こりうるの。しいて言えば、ちょっと無理しすぎ、休みなさい、ってことよね。」と、みみ・はな・のど神楽坂クリニックの小池千秋先生。
入院先となったJCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科阿部桐士先生はこんな風に解説してくれました。
「前庭神経炎は、僕も起こりえるんですよ。ただ、季節的なことで、この時期は実は前庭神経炎で運ばれる方は多いのは事実です。あとは寝不足、過労、ストレス、自律神経の乱れ、なんらかのウィルスがかかわっているとも言われているけれど原因は特定できないんです。」
「なぜ前庭神経に炎症が起こるのか、詳しい原因は不明です。
過労やストレス、血液循環の不良が原因と言う説もありますが、風邪をひいたときや体調が落ちているときに発症する人が多いので、ウィルスではないかともいわれています。多くは入院して治療することが必要です。
前庭神経炎は、一般的には症状と検査から診断します。検査は、耳に冷水や冷風を入れて眼の動きを観察するカロリックテストや前庭神経の反応見るVHIT(ヴィヒット)検査などがおこなわれます。
前庭神経炎は発症直後の症状が激しいので緊急搬送されそのまま入院して治療を受けることも少なくありません。はじめは安静を保ち、めまいや吐き気を抑える薬なので治療します。数日間めまいがありますが、時間とともに症状が薄れてきます。めまいや吐き気がひどい時は点滴をすることがあります。」
『ストレスマネジメントでめまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本』103頁
はい。。。
円山、もう、穴があったら入りたいってこのことを言うのだわ、と。
今まで、これ以外は言ってないぞというくらいに、
自律神経のバランスを大切に!
ストレスない毎日を!
って、みなさんにご提案しておきながら(苦笑)
「何をやっているんだ円山は!」とお叱りの声が聞こえてきそうです(うぇーん涙。ごめんなさい)
いやいや、だからこそ、さらに身をもって、自律神経を調えること、バランスの良い生活を送ることがいかに重要かを認識できて、体験でできて本当に良かったと今は思っているんです。
言い訳にもなりませんが、倒れた直前の円山の生活は、本当に滅多にないことなのですが、上記条件がかなり当てはまるなぁーという状況でした。(ちなみに、書籍にかかれているような、直前の風邪の症状はまったくありませんでした。)
インスタを見て、退院後、真っ先に快気祝いを兼ねてサロンを訪れてくださったお客様に、普段はこんなことはないんだけれど、倒れるちょうど1週間前くらいから、こんなことやらあんなことやらがあって、重なりましてね、と1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つと(笑)列挙していきましたら
「円山さん、麻雀でいうところの、役満って感じですよ(笑)」と笑い飛ばしてくださいました。
こんな風にお客様と笑いあえる日が、すぐに来たことは、本当に奇跡的でした。
円山の場合は、重度だったため、紹介先のJCHO東京新宿メディカルセンターでも即入院した方がいい、と説得されました。(ご時世ゆえ、コロナ検査(陰性でした)準備、諸々で翌朝入院となりました)院内の移動で、生まれて初めて車いすに乗せていただきました。(立っていられないんですね、ぐるぐるふらふらして)
人生初入院、一人部屋が空いていたらいいなぁ、などと安易に考えていたのですが、コロナの方の緊急搬送用にお部屋を空室にして確保しておかなくてはいけないため、唯一空いている6人の大部屋に入ることになりました。後からうかがうと、ベッドが空いていただけでもありがたいと思わなければいけない状況だったようです。
一日中点滴をしていただき、入院2日目に、ようやく、ご飯を少しだけ食べられるようになりました。阿部先生からは、「ウィルス性のものかもしれない場合も考えて、とにかく水分を多めにとる生活をしばらくするように、お小水にして流してしまうことがとにかく大事だから、たくさん飲んでね」とご指導がありました。なんとしてでも完治したいし、早く退院したいという思いでいっぱいで、ミネラルウォーター・ポカリスエットをとにかく、ガンガン飲みました!(笑)退院後も、今までよりも、より一層水分補給に努めるようになりました。そうして、以前よりはコーヒーの摂取をを控えるようにしています。
またこの段階で聴力検査も行いました。ここも異常は無しでした。お客様からも「このご時世に入院できたのは本当に幸いでしたね。もう少し時期が遅かったら入院もままならなかったかもしれませんよね。そうして、最初に良い先生にすぐに診てもらえたことも相当ラッキーだと思いますよ。」とおっしゃっていただき、確かに、本当にそうで、おかげさまで早く退院できて少しでも迷惑をかけずに済んでよかった、と思いました。
「激しい症状が収まったら、転ばないように歩行中心に体のバランスが回復する訓練を始めます。
ふらつき感を早く軽減するためには体を動かした方が効果的なのです。
ふらつき感が完全になくなるまでは、疲れやストレスを溜めないようにすることも大切です。
前庭神経炎のめまい発作は、ほとんどが一過性で繰り返す事はありません。
ただ、過労などで体力が低下したりすると再発することがあるので注意が必要です。」
『ストレスマネジメントでめまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本』104頁
医療従事者の方々は、神様や天使のように、お優しく、親切に接してくださりました。
担当の阿部先生からも、「多少ふらついても、院内を歩いて復帰の練習をしましょうね」と言われ、また、目で指の動きを追う訓練と、呼吸、ストレッチなどを冊子にしていただき、実践しました。
完治した今も、朝のルーティーンとして、目で指の動きを追う訓練と教えていただいた腹式呼吸は欠かさずに行っています。
発症当初は、嘔吐が続き、6㎏程痩せてしまったのですが、食欲が戻りましたら、びっくりするくらい美味しいバランスの取れたお野菜たっぷりの病院食で、しっかり体重も戻りました。ちなみに、院内に素敵なレストラン&カフェがあって、薬膳メニューがとっても充実しておりました。然の膳 東京新宿メディカルセンター店お土産に買った薬膳ごまふりかけが、シナモンが利いていてめちゃくちゃおいしい♪次回1か月検診のときにも、必ずリピートしよう(^_-)-☆と楽しみにしているくらいです。いずれにしても、何を食べてもこんなに美味しいと感じられるというのは、本当に幸せなことです。
退院から1週間後に、あらためて、耳と脳のMR検査を行いました。こちらも異常無しとのことでさらに一安心でした。
余談になりますが、今回の入院で、とてもとても嬉しかったのは、3日目に、看護師様が髪を洗ってくださったことです。やはり立ったままで一人でシャワーをするのが、少し不安でした(ふらふらして裸のままシャワー室で倒れれてしまうことへの懸念がありました)そのため、車いすに座ったままで、シャンプーしてくださるとうかがい、ありがたくお願いしました。日頃から湯シャン(シャンプー剤を使わないでお湯だけで洗っています)なので、湯シャンをお願いしました。お若い看護師様でしたが「えーー!シャンプー剤使わないんですか?!お湯だけでいいんですね?でも本当に髪、きれいですよねー」と何度も褒めてくださって、体調がすぐれない中、グルグルと世界が回転しながらも、こんなにも優しくされることが癒されるのか、感動して泣いてしまいました。どれほど心に暖かな光を灯してくださったか、何度もお礼したい気持ちです。
無事に退院できた朝、まだ少しふらふらしてながらも、シャバに出てこられた(笑)嬉しさは忘れられません。今は、すべてが美しく、生かされていることに、より一層の感謝の念しかありません。風が頬を伝うことさえも、愛おしく感じるほどに。
公私ともに、多くの気づきをいただき、まさに「病気の恩恵」です。
ここからは、元の木阿弥にならないように!石井先生のご著書にもある通り、とにかくストレスをためず、再発をさせないため、退院後、真っ先に手を付けたことは、事業仕分けを徹底したことです。
ベッドの上で、退院前にチェックリストを書き出し、しなくていいこと、お願いできること、円山にしかできないこと以外は、公私ともに、外部の方に応援依頼をかけました。いずれも、スムーズにお話が進み、みなさん心よく引き受けてくださいました。お客様によると、退院後は施術も接客もパワーアップしてる!!とのことですので、一度死ぬような思いをすると、腹が座って超然とするのかもしれません(笑)
自身が生かされたことに、深い感謝とともに。
もっともっと、かろやかに、わたしが楽しくできること、で、お客様のお役に立てることに集中して。
結果、自分の時間をより一層、確保することができました。
しばらく書けていなかったブログも、こうして書くことができました。
実は、円山の入院中に予約をくださっていたお客様に、お引き受けできないことのメールをお送りした際、こんなお返事をいただいておりました。
『円山さん、まずは安静にして休養してください。私も6年前に前庭神経炎の経験者です。目の前に見える物が360度回転し、強い吐き気と痺れが、8時間位続いて人生で一番といえる恐怖を感じた記憶があります。また元気になったら会いましょう』
私はこのメールを拝読し、どれほど勇気づけられ支えられたたかしれません。
なぜなら、彼は、常に穏やかな笑顔を携え、かつ、タフネスで、会社のみんなを励まし続ける、仏様のようなお人柄。その人徳で、多くの部下を魅了し続け、あらゆる苦境を乗り越えてきた方だったからです。あんなに元気な彼であっても、かつて経験したものなのだ、と教えていただいたことは、「前庭神経炎」は必ず治るという確信を持たせてくれました。これは私にとっては非常に大きな支えになりました。常に助けはある、いつも支えていただいている、大丈夫だと。
それゆえ、私も、今、辛い思いで、不安を覚えている方に、「大丈夫だよ!」ということを伝えたく、詳細を記している次第です(*^_^*)
この「前庭神経炎」体験ブログを何かのきっかけでお読み下さった皆様、「前庭神経炎」は治ります。
もしかしたら、ご本人だけではなく、ご家族が発症されて、ドキドキしながら検索された方もいらっしゃるかもしれません。円山、発症後1か月弱程経過しておりますが、今のところ、再発もなく、のびのびとサロンワークに励んでおります。
一生このままだったら、などとは、ゆめゆめ考えずに、明るい希望をもって、治療に励まれてくださいませ。
直接、お目にかかることが叶わない方々も、健やかであられますように、ブログ越しからにはなりますが、健やかなエネルギーを祈りをお送りしたいと思います。
どうぞ、みなさま、おからだ、おこころをおいといくださいますように♡
ご自愛、ご自愛です。(自戒を込めて)
お読みくださり、ありがとうございます。
それではまたお便りします。
一休のひらめき 代表 円山カヲリ拝